@dreamDAY!2022 開催報告

 

12月13日(火)、@dreamDAY2022が開催されました。

 

今回は3年ぶりの開催となりましたが、コロナの影響を考慮して、来場とオンライン視聴のハイブリットでの実施。プログラムについてもこれまでと形式を変え、外部講演、ユーザー様事例発表、パネルディスカッションの内容でお送りしました。

 

まずは外部講演として、NHKでドラマ化もされたマンガ「正直不動産」の原案者、夏原武氏のインタビューを配信しました。不動産業界を題材にしたきっかけや読者・視聴者の反響から、不動産業界の問題や不動産屋のあるべき姿、また中小不動産会社がどのようにしていくべきか、といった内容をお話いただきました。(以下抜粋)

 

 

一般の方の反応としては「知らなかった」「買う前に読んでおくべきだった」という声がとても多い。不動産取引は一回勝負なのに、こっちは素人で相手は百選錬磨のプロというアンバランスな関係があって、ほとんどの人はそれを知らないで家を買ったりするので、正直不動産で「でも裏にはこういうこともあるんだよ」というのを見て「ああ」と。「そういえばそういうことがあった」というのを感じたという人も多いです。囲い込みや仲介手数料、宅建士の資格、流通の仕組み…色々な問題があると思いますが、不動産業界を変えるのは、皆さんのような方のボトムアップしかなく、トップダウンでは絶対に出来ない。大手は業界を変えようなんて気はありませんから、街の不動産屋さん、あるいは中堅の業者さん、こうした人たちが手を取りあって、ルールを作って業界を変えようという気になっていかない限り変わらないと思います。

不動産屋っていうのは地場密着というのが本来の姿。商圏を広げるのはトローリング漁をやっているようなもので、漁場を荒らすだけなんです。やっぱり1つの街で長年やっている町場の不動産屋さんというのが本来で、もっと信頼が高くなければいけないし、まずそこに相談しようという風になるべきです。街の人たちともっとコミュニケーションをとってもらうといいですね。「無料で不動産の相談に乗りますよ」「買う借りるじゃなくても不動産のわからないことを聞いてください」曜日や時間を決めてやってもいいし、何人か集めて話をしたっていいし…信頼を作るって大変なんですよ。ご存じだと思いますが、時間もかかるし手間もかかる。でも積みあがっていくと確固たるものになります。どんな大手が入ってこようと。ですから地域との密着性のある活動をもっと増やして街の人たちと関係を築いてもらいたいです。「不動産に関することならとにかくまず、あそこに行って相談してみよう」と思ってもらう、その第一歩ですよね。網を投げて引っ張ればいいというやり方の大手には、そういう発想はありませんから。

 皆さん本当にこれからも地元密着で頑張っていただきたいですね。

 

 

次に2社のユーザー様に事例発表を行っていただきました。
まずは株式会社ジェンタス 菱木社長

 

 

Googleのクチコミに力を入れてきましたが、これまでは数を増やすことと評価を5.0に近づけることを目標にしていました。ただ、昨年あたりから近隣業者もクチコミに取り組むようになってくると、圧倒的な数の差があった当店の先行優位は失われ、あっという間にスタッフの多い大手に抜かされてしまいました。そこで地元密着店だから出来る対応やサービスに力を入れつつ、数より質を大事にしようと考え方を変えました。客付けした時はお客様と管理会社まで同行し、その際、クチコミ投稿に進むためのQRコードを印刷した用紙と、手書き用の感想用紙を入れた封筒をお渡しして、書いていただけるようお願いの言葉も合わせてお伝えしています。クチコミの数を増やすことを考えて、申込時にその場でクチコミの投稿をお願いすると内容の薄いクチコミしか得られません。後からじっくり思い出しながら書いてもらう流れにすることで、内容の濃いレビューの投稿につながります。

 

また最近は地域にあるカフェとコラボした取り組みも始めました。カフェ近隣の物件情報を集めておしゃれなバインダーブックを作って本棚に並べてもらっているんです。手に取ってもらって当店を知ってもらうきっかけになればという思いでの試みですが、カフェのオーナさんから大家さんやお客様を紹介してもらったこともありますし、私もお部屋探しをされたお客様にカフェをご紹介しています。地元が好きだから、こうした試みはこれからも進めて行きたいと思っています。デジタルはほどほど、アナログな雰囲気で街の人たちに愛される不動産屋さんでいたいと思って楽しんでいきたいです。

 

次に田村ハウジング株式会社 田村社長

 

コロナ禍による品薄回避のため、本来の商圏エリアの隣接行政区域の新築戸建てを扱うことにし、掲載件数は例年近くにまで回復。しかし、撮影エリアが3倍に拡大したことで不慣れな街での移動が必要になり、労力として3倍以上の消耗を感じただけでなく、自社の売りである多数の室内写真を用意するのに時間的、距離的なハードルが高くなってしまった。安易なエリア拡大は失敗だったと思います。

 

力を入れているのはクチコミで、実際にクチコミを見ての来店が非常に多いです。50を超えた頃から反響をいただけた実感があります。クチコミをいただくために、チラシを作成して契約書ファイルに入れ、契約時、立ち合い時、決済時などにお願いしています。いただいたクチコミ以上のボリュームで返信することや、読みやすい短文を多く採用することなどもこだわっています。といった内容の他、買取りを無理のない範囲で行うことや、収益物件を所有することに取り組んでいるといったお話も出ました。

 

 

続いてのパネルディスカッションは、事前に皆さまからいただいたご質問やご相談について、パネラーの4社様に回答をいただきました。(以下順不同)

株式会社フロンティア技研 三浦チーフ(賃貸)

有限会社ケイ・ライフ 黒田社長(賃貸)

株式会社コントス 幸社長(売買)

ハウススタジオ株式会社 小林社長 (売買)

 

まずは各社の近況から。賃貸については、黒田社長は「物件数自体が減り、新着が出てこない。更新が増えて引っ越さない人が増えていると思うので、引っ越したい人にピッタリの物件が見つけづらく、退去があると取り合いになる状況。三浦チーフは「反響自体は変わらないものの、HPよりポータルが増えている状況」。売買については、小林社長は「コロナ以降、反響は落ちている。購入客の買い控えがあり、土地が売れず安い中古ばかり売れていて、仲介だけでは厳しくなっている」。幸社長は「ポータル反響率が高いのでそれをどう生かすか。仲介だけでは厳しいので売りを取る、買い取り再販に力を入れている」ということです。

 

近況を伺った後、事前に募集した質問についてお答えをいただきました。いくつか抜粋でお伝えします。(以下敬称略)

 

〇HP運営の取り組みを教えてください

 

三浦:リコーシータ360°ツアーズのAIステージングを利用している。室内写真に家具が配置できるので引っ越した後のイメージをもってもらえ、成約率が上がる。手間がかかるので、主に他社も載せる大〇建託の物件で利用して差別化を図っている。

黒田:ブログで不動産のハテナを自分の言葉でわかりやすく解説している。この人詳しいね、プロだね、この人に聞いてみたいというところにつながることで、物件で戦わず、知識や自分で勝負することができる。

小林:どうすれば選ばれるのか、というところを考えるようにしていて、そのためにブログを使って足利で真剣に売買を考えている人向けの記事を書き、SNSで認知を上げて誘導、HP流入を増やす取り組みをしている。「ブログ見たよ」という流れで成約率が上がっている。

幸:受託を取るために売却サイトの方では、預かった物件の成約状況や、査定依頼だけでなく相談を含めた状況を載せるなど「これだけやっているよ」ということを切らさずアピールする取り組みをしている。

 

この他、SNSの考え方として、Twitterを継続的に活用(新着のお知らせ、その日の予定、投稿の紹介など)することや、InstagramからのFacebook投稿、Googleビジネスプロフィールの投稿活用などのお話も出ました。HPの取り組みやSNS活用については、4社とも流入や反響獲得という明確な目的をもって施策を立て、それをとにかく続けることで、認知向上や差別化にまでつなげているという点が共通していました。

 

今回、事前に募集した質問で最も多かったのが、受託を増やすために行っていることについてです。

 

〇売却を取るために取り組んでいることはありますか?

 

幸:アナログですが、力を入れているのはポスティングです。簡易査定を使ってもらうためにポスティングを行い、使ってもらうとCSVで情報が出るのでそこにまたポスティング。地元のつながりや紹介も大事にしている。

小林:葬儀屋さんとタッグを組んでいる。被相続人は葬儀屋さんに相談することが多く、そこからの紹介が取れている。いい物件もあり、媒介率も高いです。アナログですが、チラシを作って葬儀屋さんに渡してもらったりもしています。受託を取るためには取り組みが必要です。

 

受託を取るためには待っているだけではだめで、戦略をもってポスティングを行ったり、そのポスティングも継続していくなど、積極的な取り組みが必要であることが理解いただけたと思います。

 

質問は他に案内時の工夫や仲介手数料の範囲でどこまでやっているか?といったものもありました。これらについても、たとえば案内時であれば、細かな要望に応えたり、信頼関係を築く応接を心がけたるなどが出ていましたし、仲手の範囲についても、できることは基本的に全部やる、窓口として対応することも含めて全て受ける、など4社とも大手にはできないきめ細かな対応をすることで、差別化を図ろうとしている部分が伺えました。

 

事例発表いただいた2社様、パネラーとして回答いただいた4社様。
お忙しい中、事前準備も含めどうもありがとうございました。

 

最後は弊社代表金丸が講演をさせていただきました。(以下抜粋)

 

〇クチコミのその後

 

来年からAmazonはドローンで荷物を運ぶようになり、そのうちそれが当たり前になります。車も次第にEVが当たり前になっていきます。つまり世の中は変わっていくんです。

 

今回は「クチコミのその後」という話ですが、ウェブのところを考えていくと、ポータルサイトは昔もありましたが写真は5枚までとか制約があって、それで自社HPを作りましょうということで@dreamをやってきました。自社HPがあれば成約できました。でも同じことを他の会社もやるな、ということはわかっていた。そこで次にSEOに力を入れてうまくいった。で、これもやはり他がやるだろうと思っていた。そしてメール追客というところに行ったわけですが、いいものだけどアドレスを知らない人には届けられないということで、次にブログに行きました。ここまでが一連の流れです。で、その後SNSがたくさん出てきました。これだけ出てくると皆さんは、一番効果があるものだけを集中してやりたい、となると思うんですが、最近の若い人、Z世代とかそういう若い人たちはなんでもSNS、SNSばかりなんです。でもコロナのせいもあって、おじさん、おばさん世代もSNSをだいぶ使うようになりました。今は私もLINEで電話もかけますし、つまりSNSを使えないと若い世代とコミュニケーションが取れないわけです。そうなると「どれが一番いいか」って話ではなくなる。頑張る、頑張らないとか、やる、やらないとかじゃなく、SNSをやって当たり前、配信するのが当たり前になっているってことですから、むしろ「SNSで何も配信してない方がなんか不安だよね」って思われる、そういう時代になっているはずです。

 

そしてそこまで来た後に、数年前からクチコミが大事だという話になってきました。自分で「私はいい人です」と言っても信用されないけど、第三者の他の人が言ってることは信用できる、そうなのかな~て時代です。最初に流れた夏原氏の話を聞いて感じた人も多いと思いますが、今は大手と零細の戦いになっています。でも皆さんは感じないかもしれませんが、実は大手の方がきつい。大手も今は親会社に取り込まれたり、手数料を減額したり、そのうち営業マンはリストラ、店舗を減らすなどになっていくでしょうし、要するに厳しい状況なんです。だから大手もクチコミ対策はしてきていますね。消費者が大手を選ぶのは、どんな営業が担当になるかわからないけど、ヘボ営業でも何かあれば大手は会社がケツを拭いてくれるという安心感がある、それが大手に行く理由です。でもその「人」が本当に優れているのがわかれば、大手じゃなくてもいいわけですよね? ケツを拭くといっても返金してくれるわけじゃないし、やることは同じなわけですから。

 

だから人を出していくことが大切になります。今、うちではTUNAGERUというサービスを始めて、そこでは社長紹介ページというものを載せているんですが、これはインタビューを行って、載せる記事はライターが書いています。でも実はこのインタビュー動画がすっごく良くて、あれを見たら「この会社いいな」「この社長いいな」とすごく思えるんですね。以前の講演で、メラビアンの法則といって、人とのコミュニケーションは、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%のウェイトで印象を与えるという話をしたことがありますが、つまり動画は生の声で話している姿が見られるわけです。本当の姿、声、話し方、そこに気持ちも出る。ですから、そういう動画を出すのもいいですよね。

 

うちは製造業ですが、製造業というのはこういう実績、こういう会社と付き合っているということをサイトに書くんですが、不動産屋のHPにはないです。何年やってきましたとか、こういう困った事例をこんな風に解決しましたとか。できれば数値化してほしいし、そうでなくても自分のキャリア、実績とかそういうものをもっともっと出していった方がいい。SNSなどは当然やっていくんですけれども、クチコミもやるんですが、みんなやっているので、自分のことを知ってもらう。紹介やリピートがもらえるように、ひたすら誠実にやっていく。皆さんの方が大手よりちゃんと仕事をしている。だって逃げられないんですから。そういう立場なんですから、それをもっともっとアピールしてほしい。できれば顔が出たり声が出たりした方がいい。うちもそういうお手伝いができるようこれからもっとやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 

 

今回は3年ぶり、来場とオンラインのハイブリット開催となり、例年と違う内容となりましたが、来場された方には久しぶりの集まりを、またオンラインで参加された方にもリアルタイムに視聴できたことを喜んでいただけたのではないかと思います。

 

お忙しい中、ご来場、ご視聴いただきました皆さま ありがとうございました。

 

コロナの影響はまだしばらく続きそうですが、来年以降も弊社では皆さまへの情報発信や、コミュニケーションの機会がご提供できるよう、出来うる形での開催を企画してまいります。