お客様が求めていることをきちんと理解してしっかり期待に応える

 

RSCが毎年実施している「不動産情報サイト利用者意識アンケート」の調査結果から、
今回は「ユーザーが不動産会社に求めていること」を取り上げてみたいと思います。

 

不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)不動産情報サイト利用者意識アンケート調査結果

 

不動産会社に求めるものは?

 

不動産会社に求めるものは、賃貸・売買ともに「物件に対する詳細な説明」
「正確な物件情報の提供」がトップ2となりました。賃貸・売買で順位に違いはあるものの、
「問い合わせに対する迅速な対応」「親切丁寧な対応」もほぼ同率で続くことから、
引き続き、お客様の立場に立った誠実な対応が求められていることが分かります。

 

 

また「購入後・入居後のアフターフォロー」は賃貸では7位、売買で4位ですが、
特にポイントになるものでは賃貸が5位、売買が2位とそれぞれ順位が上がり、
ユーザーの期待度の高さが伺えます。何かあれば対応するというスタンスではなく、
1ヶ月後に様子伺いの連絡を入れる、その後も折に触れメールやハガキを送るなど
ちょっとした気遣いを続けることがこうしたお客様の期待に応えることになり、
将来のリピートや紹介につながっていくのも非常に納得ができます。

 

 

不動産会社の対応で満足だったこと

 

不動産会社の対応で満足だったことは、賃貸・売買ともに「レスポンスが早かった」
がトップになりました。また賃貸では前年6位だった「言葉遣いや対応が丁寧だった」が
3位に上昇しており(売買は昨年も3位)、担当者の丁寧な対応が評価されています。

 

不満だったことは賃貸では「その物件はもうないと言われた」、売買では「契約の意思決定を
急かされた」がトップに。2位には賃貸・売買とも「問い合わせをしたら返答が遅かった」
が入っており、問い合わせへのより速い対応が求められていることが読み取れます。

 

 

不満だったことには「問い合わせへの回答が的を得ていなかった」というものも挙がっています。
回答しているのに説明が長くて分かりづらかったり、話がずれて結局回答になっていない
という場合もありえます。こうしたことは早い段階で不信感につながってしまいますので、
丁寧でわかりやすい説明の仕方や結論ファーストなどお客様目線の対応をしていきたいですね。

 

 

コロナ前と比べて、住宅に求める条件はどのように変わった?

 

新型コロナの影響で変わった住宅に求める条件は「遮音性に優れた住宅に住みたくなった」
が全体トップとなりました。特に賃貸では55.9%と高い数字になっています。
賃貸は検討物件種別でアパートの割合が去年の85.5%から50%に減少しているのですが、
その背景にはこうしたニーズの大きな変化があったことが伺えます。

 

 

売買でも「広いリビング」「日当たり」「部屋数」「仕事用スペース」が
ベスト10に入っており、テレワークの普及により自宅で過ごす時間が増えたなどで
より快適な住環境を求める傾向が強くなっているようです。

これら上位の条件を満たしている物件は、特色やコメントに必ず入れるなどし、
検索条件で特集ページを作ったり、メールでの訴求に活用しましょう。

 

 

スマートフォンの利用率

 

 

物件情報を調べる際のスマートフォン利用率は全体で91.8%。2016年との比較を見ると
利用率は全世代で上昇し、10代に至っては100%になっていることもわかります。
一生懸命詳しい物件情報を提供しても、閲覧してもらえないのでは意味がありません。
スマートフォンで見やすいページ、探しやすいサイト運営も不可欠と言えます。

 

まとめ

 

一般消費者(実際に物件を契約した人を対象)が回答したアンケート結果から、
「ユーザーが不動産会社に求めていること」について見てきました。

 

正確で詳細な物件情報(写真も含めて)の提供、迅速で丁寧な対応など
サイト運営や接客の全てにおいて「ユーザーの立場に立って」がポイントです。
お客様が求めていることをしっかり理解して、きちんと期待に応えた対応する
ということになるでしょうか。ユーザーファーストの活動を心がけていきましょう。

 

 

 

 

2022年新年のご挨拶

 

旧年中の格別のご温厚に改めて深謝し、
本年も引き続きご高配を賜りたく、謹んでお願いを申し上げるとともに、
皆様の本年のご活躍、ご多幸を心より祈念申し上げるしだいです。

今年で@dreamも発売から21年目となりました。

 

この間様々な危機がありましたが、今回のコロナ渦はその長さと先行きの不透明さ、
そしてこれから起こるであろう(もう起こっていますが)社会の変化に対して、
とても大きな出来事だと思います。

 

不動産業界においては、賃貸市場がテレワークや転勤の減少の影響により不調になりましたが、
売買市場は総じて好調が伝えられていました。これは政府の財政支出と金融緩和のおかげです。
この影響は他の業界でも恩恵を受けていて、企業倒産件数は過去最低水準ですし、
そのおかげで銀行が過去最高益を出しています。

 

これには実は裏話があって、利益の半分は貸倒引当金の戻しですが、残りの半分はテレワークの
普及によって行員の残業代が激減、オフィスを縮小して移転(新しいオフィスは半分の人数分しかない)、
など固定費が大幅削減された結果です。さらに銀行では「本社の人間半分でよくない?」ということで、
来年から本格リストラが始まる予定です。

 

一方、不況の代表業種である飲食、ホテル、アパレル、航空機、運輸だけでなく
製造業や建設業でも深刻な不況が粛々と始まっていて仕事の取り合いになっています。
材料費も上がって利益も出ない仕事でさえです。

 

こうして他の業界を眺めてみると、コロナ後というのはかなり厳しい時代が来ると思います。
不動産業界では、こんな中でも新規開業は多く、過当競争は相変わらず続いていますし、
そもそも人口減の中でお客さんの総数が減り続けるのは確実だからです。

 

ただ、過去の危機の時にも思いましたが、@dreamユーザーの中には市場環境の悪さをものともせず、
結果を出し続けている方々が少なくありません。そんな会社に共通しているのは、お客さん目線。
それも新規ではなく、既存の(過去の)お客様へ熱い思いです。

 

もちろん新規がなければ始まりませんが、そこだけ追いかけて長いこと業績がいい
不動産会社は見たことがありません。どんな仕事でも、リピーターが発生しない会社は
継続できないものです。

 

@dreamは自社のデータベースを作り上げるソフトですが、それは物件と顧客。

 

発売当初熱心に顧客データベースの活用を案内していましたが、
不動産会社の人にはなかなか刺さらないので、つい物件データのことや、
Webサイトのことばかり提案しがちになっていました。(私だけでなく弊社全体)
お客さんが減る中、その少ないお客さんを追客し続け、決済後もリピーターになってもらったり、
紹介をいただいたり。何千人でもご縁を続けられるのがデータベース営業の一番良いところ。

 

それをもう一度皆さんに伝える2022年にしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2022年1月 
リングアンドリンク株式会社 
代表取締役社長 金丸信一